悪魔の彼





よかった



怒って聞いてくれなかったら、私はきっと誰かしらを傷つけなければいけなかっただろう。




「イアと一緒に、執事のセバスチャンもいなくなったでしょう?そのこと…どう思ったんですか?」





ちらっとイアに視線を送る


でもこちらに気づくことはなかった

何かを暗い目で考え込んでいるようで、私にも気付かない。



とうに地におろされていたが、イアはそれさえも気付かないらしい。






「セバスチャン……もしや……セバスチャン…が?」




王は酷く白い顔をしていた。






「はい。そうです……」