私が見たあの夢
あれは本当のことだったのだ
それはもちろん、私の幼い頃の記憶からわかったことだ。
「貴方は国のことはわかっても、自分の息子のことを理解していたわけではないのね……」
大分きつい言い方だったかもしれない。
でも、それは事実だった。
「父上、いやアイリウスおじさん。私は全ての記憶を取り戻しました。多分言わなくても記憶がなくなっていることはわかっていたのでしょう?」
記憶の中の幼い私は彼を『おじさん』と呼んでいた
少しは信頼していた
彼の判断力も信じていたようだ。
だからこそだった。
紙一枚で調べもせずにイアがやったことだと決め付けてしまった
「私の話しを聞いてくれますか?」
「シルヴィア……どういうことなんだ?教えてくれるか?」
「おじさん!ありがとうございます。」
私は頭を下げた
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