悪魔の彼








−−−王の思想−−−









あれから六年。





実に長い歳月だった。


突然姿を消したシルヴィアを捜すニアを王宮内で見つけた時には、きっと広すぎるがゆえに迷ってしまったのだろう。程度にしか考えていなかった。



しかし、いくら捜しても出てこない。



小さな女の子が隠れられそうなところはいくらでも捜した。

兵を使い、王都も捜させた。





しかし、彼女はいなかった。


どこを捜してもいなかった。




そんなときだった。


息子の様子がおかしいことに気付いたのだ。



いつも通りによそおおっているつもりらしいが

・・・・・・・
上の子と違って実の子だ。様子がおかしければどんなに隠しても分からないわけがなかった。






そして私は彼に尋ねた。





「どうした?様子がおかしいぞ?」