悪魔の彼




アルはまだ会ったばかりで、シルヴィアの弱いところを見ていなかった。



強く、はっきりとした姿


力強い背中しか見て来なかったため、その泣き顔はアルにとって驚きだった。


それと同時に彼女の本気さがひしひしと伝わってきた。





「………もちろん。ついて行きます、シルヴィア様…」







口は思うより先に、自然とそう動いていた。








「………ありがとう、アル。」






そして二人は彼等が待つその城へと足を踏み出した………