悪魔の彼





バッ














一度に大量の気が解放されたようで体から音がはっするのがわかったほどだった。






「…………」






あまりのことに、横にいたアルは声もだせずに固まっていた。



そうとは知らないシルヴィアはしっかりとした目つきと口調で言った





「さあ、行きましょう。アル?早くして?」





少しポーチのチャックにさわり、見たことのないはやさであっという間にペンダントをしまい、また閉める。



「こ、こちらへ」





アルは迷う事なく歩き、城をでる。



そして二人は羽ばたき、上空へと向かうが、やはり力を解放しているぶんシルヴィアのほうが上昇するのも早い。




やはりまだ、使い慣れていないため力加減が出来ないらしい。
























最初はアルの案内に沿い行っていたのだが、途中で彼女は止まり、小さくため息をはいた。