「彼等は自分自身の役目を決めていました。それは私達が無事にイア君を助け出すための手助けが主でした。」
彼女は俯きながらはなす。
桜のようなピンク色をした目を潤ませて………。
大切な仲間は、やはり全員揃っていた方が良いと思っていたのは、私だけでなくリナもだったようだ。
「フロウ−−彼の役目は自分を犠牲にしてでも、フランテさんを迎えに行ったシルヴィア、それからラギールさん、そして本人のフランテ様をお守りすること。」
すっと地面に視線を落としたまま、髪を耳にかけるように掬った。
「それともうひとつ。ヨーギリアスさんがついて来るように説得すること。」
ということは、フロウの役目はあの部屋を出て行った瞬間に終わったということなのだろうか?
周りに気を配り、いろんなことに気を回してくれる大切なイアの親友。
………そして私達の仲間。
彼上で上げたことを達成したことを理由に私達の元を去ったらしい………
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