「え?!」


驚いた声をだしたのはフロウだった。



それも無理はない。



こんなに簡単に事が運ぶとは誰も思ってはいなかっただろう。




「てことは……また難しい話しが始まりそうだな……俺は失礼するか。では、お先に。」




フロウはこれから王族同士の話し合いが始まることを察知したのか、部屋を出て行ってしまった。



場の空気を読んで気配りが出来るのは流石フロウだ。




パタンと扉が閉まると、ペンダントを首にした私は、椅子に座った。


そしてフランテがまた話しはじめた。



「どうしてなんだい?王を愛するお前がそう簡単に承諾するわけがなかろうに。」



少し男っぽい話し方をする彼女と彼を比較すると、ヨーギリアスが小さく見える。


先ほども言ったように、彼の容姿は優男風だ。



黒髪を長く下げ、口はつねに少し持ち上がりふわっとした雰囲気を醸し出している。