大丈夫ですか?
と声がかけられる中、私達は歩きはじめる。
フランテはというと、大丈夫よ。と答えながら笑顔を振り撒いている。
彼女らしいというかなんというか……
私達が頼んだのは、スウィートルーム。
階は17階。
この世界では非常に珍しい、エレベーターのようなものに乗って上に昇って行く。
「ところで……悪魔の王はどこへ?」
狭い箱のなかで、きてからずっと思っていたことを口にした。
「それが、フランテ様とシルヴィアの顔を見ないと信用できないって言われてしまって。」
そう答えたのはリナだった。
眉をぎゅっと寄せて文句を言っている。
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