悪魔の彼






あれから5分程たっただろうか?



ラギールの息も落ち着いてきて、話せる状態になった。




「ラギールさん、それで、お話っていうのは……」




「失礼した。イアのことなんだよ……彼のもうひとつの罪のことだ。」




「もう……一つ。」






時間を遡り約一ヶ月前。


彼と出会ったときのこと




確かに彼は何かを飲んだといっていた。


多分………泉の水、だった気がする。





「彼が今捕まっているのは、王が法に反して期間をのばしたためらしい。しかし、もしもうひとつの違反のことが分かってしまったら……」




「分かったら一体何なのですか?」




「彼が目覚める前に、処刑される。」
















私の小さな胸に、衝撃が走った。




まさか



まさか処刑だなんて……







考えてもいなかった。