悪魔の彼





固く閉じられている瞼を無理矢理こじ開ける。

最初は光がいきなり入ってきて何も見えなかったが、段々なれてきた。


目が見えるようになると、耳も聞こえてきた。



鳥の声が聞こえる。




「ここ……ティープの家……?」




そっと呟くと、視界には入りきっていなかった壁の方から人影が飛び出してきた。



「シルヴィア!」



心配そうに顔を歪めたティープの姿があった。



「あらティープ、どうしたの?………あ、そっか……」



色んなことがフラッシュバックしてくる。



「イア!!」



「うわっ、何なんだよいきなり。」




早くイアが捕まったことを知らせなきゃいけない。

色んな人に知らせて、早くイアを解放してあげなきゃいけない。