すっと背筋を伸ばし、真っ正面から私達の顔を見る。
「それよりイア様、こんな所に顔を出していてよろしいのですか?」
きっとイアのおこしたあの事件を気にしているのだろう。
そういえば、時効の正確な時間は聞いていない。
もうすぐだと思うんだけど……
「ああ、確か……」
『ガタン』
『うわぁ!』
!!
扉の外で物凄い音と叫び声が聞こえた。
「何事だぁ!」
王の穏和で、心配そうな雰囲気はあっという間に拭い去られていた。
代わりには怒りの見える激しい感情を表に出していた。
バタンッッ!!
「イア・ハイヴ・クロニチシア、貴様を逮捕する!」
どたばたと王室に入ってきたのは以前空で彼を襲った警官達だった。
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