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しばらく重たい沈黙が続くのは、あたしが何も言えずにいるから。
その間にも花火は続々と上がっていて、一際大きな光を感じたのを最後に、暗がりが続き、花火終わったことを理解した。
「・・・あんこ。」
破裂音が止んでより一層沈黙が深くなったとき、先生が低く呟く。
「っ・・。」
その声に反応するように、小さくあたしの肩が震える。
言わなきゃよかったと後悔したって、先生は確実に答えを求めてる。
「に、日曜日・・・デパートでっ・・。」
「デパートで?」
「・・・お、女の人と一緒だったじゃ、ないです・・か・・・。」
段々小さくなる声は、最後は音にならずに消えた。
「・・・・・。」
また訪れた沈黙が怖くて、あの日の光景が思い出されて、さっきの胸の痛みが蘇って、涙がこみ上げる。
先生は何も言おうとしない。
それはつまり、肯定ってことかな・・・。

