だいたい予想はつくけれど。
「うわー、春市先生も男前やなぁ。」
隣で腕を組んだ柏木くんが廊下を颯爽と歩く先生を見ながら感心する。
女子たちに囲まれながら教室に向かっている様子の先生は、王子様と呼ぶにふさわしい雰囲気と格好。
クラスの男子たちとは少し違ったコスチュームで、それがまた一際王子様らしさを出している。
「みんなどうよ!?これで、あたしたち優勝間違いなしだよ!!」
少し興奮気味に先生より先に入ってきた衣装係の女子が言う。
「先生、かっこいい!!」
「ほんと、あたしをお嫁さんにしてぇ!!」
口々に教室内外から女子たちの絶叫が響き渡る。
「ちょっと杏子。こうしてみると、ほんといい男だね。」
「・・・・・うん、かっこいい・・・。」
少しニヤニヤしながら肘であたしをつついた珠樹が、悔しそうにしながら先生を褒めた。
「チェ、杏ちゃんも春市先生のがええのか。」
隣で柏木くんがぶーっと頬を膨らませる。
どっちもかっこいいけど、“王子様”というイメージにぴったりなのは、先生。
「そもそも同じ土俵じゃないのよ、あんたは。」
「なんやて!!」
クラスの女子にべーっと舌を出されて、柏木くんは相当ショックを受けた様子だった。

