なんとか着終わって、頭にティアラを乗せてもらって完成。
意外にもクオリティは高い。
衣装係に3名、被服部に所属してる人がいるから当然と言えば当然なんだけど。
「杏ちゃん!!めっちゃかわええ!!もう早く、オレの姫さんにしたいわ!!」
あたしが出てきたのを目ざとく見つけて、柏木くんが駆け寄ってくる。
かく言う彼も、すでに王子様になってるから思わずドキドキする。
「雅史、お似合いだなー。」
男子たちに茶化されながらも、ふわりと広がったスカートの裾をそっと持って歩く。
「そういう仕草も似あうで。ほんま、綺麗やわ。」
いつもの眩しい笑顔を向けて、ストレートに言葉をくれるから、ありがとうと言うしかない。
「柏木くんも。かっこいいよ。」
言われっぱなしも申し訳ないから、前に見たときから思っていたことをぶつける。
「ほんま!?嬉しい!!もうこれでしばらく生きていける!!」
やっぱり大袈裟すぎるくらいのリアクションで飛び跳ねる姿は、王子様らしくないけど。
見てて飽きないとこは、どんな格好をしてても変わらない。
『キャー!!!!!!!!』
突然、廊下からものすごい悲鳴が響き渡ってきた。

