チラッと先生を窺ってみても、別にそんなこと気にもしてないといった感じでボーっとしている。
あたしだけ気にしてるのか。
そう思ったら妙に悔しくなったから、唇を尖らせながらオレンジアップルを飲んでやった。
「甘・・・。」
確かに、思ってたよりずっと甘い。
オレンジのさっぱりさはありつつ、アップルの甘さが勝っている感じだ。
「だろ。普通にオレンジでいいのにな。」
眉間にしわを寄せたあたしを見て笑いながら、先生が言う。
だけど、あたしは全然嫌いじゃない。
ちょっと癖になりそうな甘さだ。
「宮古さん、遅くなってごめ_____って、春市先生!?」
午後からの担当になっている子が出店に入ってきて、あまり悪いと思ってないような口調で言いかけたとき、先生を見つけて固まる。
「お、みんな来たみたいだね。じゃあ俺はいろいろ回ってくるかな。」
なんて一気に殺人スマイルを取り戻して、入ってきた子に微笑みかけて出ていく。
「キャー、かっこいー!!」
顔を赤くしている彼女を見て、思わず苦笑が漏れる。
ほんと、あの口の悪さとか知ったらみんなどうなるんだろ。
とりあえず続々と集まってきた後任者たちに出店を任せて、あたしは外へ出た。

