また隣に座ってくるから、ぷいっと顔を逸らして気にしない素振りをする。
「おい、あんこ。喉乾いた。」
「・・・・・・。」
今先生と口効いたら、あたしたぶん憎まれ口しか言えない気がする。
「・・・・さっきの300円で、飲み物買って来い。」
「え?」
「クリーニング代なんかいらねぇから、飲み物。早く。」
けだるそうにまた煙草をくわえながら、顎で示唆する。
「・・・・じゃあ、お店頼みます。」
それだけ言って、駆け足で飲み物を売っている出店を探す。
幸いにも3つほど隣の出店でトロピカルジュースが売っていたので、それを買う。
自分の出店に入るのに、なんでこんなに緊張しなきゃならないんだっていうくらい、あたしの心臓はドキドキしてる。
「先生・・・、どうそ。」
手を精一杯伸ばさなきゃ届かないくらい距離を取って差し出せば、チラッと見てから受け取った。
・・・ちょっと不満そうなのは見なかったことにしよう。

