なんとなく気まずくなってるのはあたしだけのようで、柏木くんは平気な顔で焼きたてのワッフルを頬張っている。
「これ、うまっ!!杏ちゃんの愛がこもってるからやなっ。」
なんて冗談ぽく言って、うまいうまいと食べている姿も、子供みたい。
「もう一個いただきー!!」
「ダメだよ!!せめて冷めてる方にして!!」
「みんな、ちゃんと仕事してる?」
2つ目のワッフルに手を出そうとしている柏木くんから焼き立てを死守していたら、急に低めの声が聞こえた。
「げ、春市先生・・・・・。」
声のした方を見てみれば、殺人スマイルを浮かべた先生がいた。
「げ、って杏ちゃん・・・先生に失礼やで。」
「あ、うん、そうだね。すいません。」
そうか。
みんなこの人の裏の顔、知らないから・・・。
「柏木。先輩が探してたぞ。麺足りなくなったって。」
「え!!そらオレが行かな!!・・・杏ちゃん、頑張ってな!!」
爽やかな眩しい笑顔を向けて、彼は走り去って行った。
「お前、1人?」
「ええ、見ての通り。交代の人が来ないんで。」
柏木くんのときとは打って変わってちょっと冷たい声を出す。
・・・・・なんで、この人はこんなに普通なの。

