少しの間そこに立ち尽くして、必死に英語科研究室の場所を考えていれば、もう一通メールが届く。
『あと1分以内』
・・・・・・。
だからね、春市先生よ。
主語と述語っていうものがないとね、伝わらないんだよ?
でもたぶんこれは、1分以内に来なければどうなるかっていうことを示唆しているんだと確信した。
「ちょ、ごめん。先戻るねっ。」
スッと柏木くんの手から逃れて駆け出す。
「杏ちゃん!!」
「杏子!!」
急に走り出したあたしに驚いたように2人が同時に声を上げた。
教室の場所も分かんないのに、1分以内に来いなんて、あの人の頭はどうかしてる。
・・・・それでも必死に走りながら教室を探してるあたしって一体なんなの。
1階から順に教室のプレートを見て回る。
「・・・・ハァ、ハァ・・・ここか・・・。」
最後の最後にたどり着いたのは、うちの学校の最上階の一番端にある教室。
“英語科研究室”
「なんだって・・・・こんな・・端にあんのよ・・っ」
春市先生は、どこまでも性格の悪い男だ。

