もうすでに半分以上のクラスの看板がはめ込まれていたけれど、うちのクラスのは際立っているように見えた。
「ほぇー、2組のオシャレやなぁ。さすがやね、杏ちゃん。」
ガバッと肩を組まれて眩しいほどの笑顔が目の前に迫る。
「いや、これは・・・。」
「杏ちゃんじゃなくて、珠ちゃんのセンスですけどなにか?」
ちょっと得意気な顔をして、珠樹がクイッと首を傾ける。
「なんや、珠ちゃんこういうの上手いんやなぁ。尊敬するで。」
同じように珠樹にもニカッと笑顔を向けて素直な感想を述べれば、珠樹もまんざらじゃなさそうだった。
「あ、メールだ。」
ケータイが制服のポケットで震えて、メールの受信を知らせる。
メールの相手は大方見当がつく。
まだ組まれたままの肩を気にしつつ開けば、案の定。
『英語科研究室』
いつもとは違う場所の指定がされてあって、ちょっと驚く。
「・・・・・・どこだよ、そこ。」
ほぼ初めてに近い教室の名前だ。
数学研究室とか、理科室ならわかるけど。

