「うわ、すごい人・・・。」


「そりゃ繁華街ですから。」


「杏ちゃん、せっかくやし粉もん食ってこ!!」


「雅史、食いすぎて腹壊すなよ。」


一旦ホテルへチェックインしたあたしたちは、そこで解散になり自主研へ出発。


少し遠くまで足を伸ばすグループもあれば、数稼ぐために近場で済ますグループなど様々で。


時間までにホテルに戻ってくればいいので、基本自由だ。


大阪出身の柏木くんにガイドを任せて、やってきたのは御堂筋。


「アメ村から行こか。」


「大阪なのにアメリカ・・・。」


「バリバリ関西人しかおらんわ。」


珠樹の文句にテンポよくツッコミを入れて、意気揚々と歩き出す。


「杏ちゃん、古着とか好き?」


「あんまり着ないかなぁ。古着屋さんて入ったことないかも。」


「ほんならここ、いっぱい古着屋あるし見てこ!!」


パッとあたしの手を取って、後ろを歩く2人にも気を遣いつつ、柏木くんオススメだという古着屋を何軒か紹介してもらった。