表裏一体。禁断乃恋。




若干呆れながら向かいに1人掛けソファに荷物を置いて、さてどうしようかと考える。


今まで先生に呼び出されては忙しなく用事を済ませて帰ってたから、こうやってゆっくりここを眺めるのは初めてだ。


英語科の先生たちのために用意された机は4つで、その周りに本棚が置かれている。


来客用なのかなんなのか、先生たちの机の奥にはあたしたちが普段教室で使っているような机が2つと、さらに奥にはソファが置かれている。


たぶん、先生方が休むために置かれているものなのだろう。


そして小さめの長机を挟んで1人掛けのソファが置いてあるのだ。


意外と広いんだな、ここ。


じっと周りを見渡してみてそう感じた。


「・・・あ。」


パサッと音がして振り返れば、開いた窓から吹き込んだ風のせいでプリントがふわっと浮いて落ちたらしい。


起きる気配のない春市先生に代わって、しゃがみこんで散らばったプリントを拾う。


細かくペン入れされた資料は、たぶん授業で使うものだろう。


・・・意外と真面目に先生やってんだ。


性格の悪い先生しか見てないから忘れてた。


この人、女子に大人気の爽やかプリンスだったっけ。


少し奥の方に入ったプリントを取るために、いったん集めたプリントを先生の机に置いて適当な重りを乗せる。


「・・・しょっ・・」


小さく声を漏らして奥に手を伸ばせば、やっとの思いでプリントに届いた。


「やった。」


先生を起こさないように小さく呟いて、落としてしまわないように立ち上がった。