昇降口にやっと着いた。




というところで達磨が追いつき私の腕を掴んだ。






「何で逃げんだよ〜」




「嫌だから」



さすがに諦めたようで達磨は掴んでいた手を離す。






「じゃあ、私帰るから」




「明日は一緒に帰れよ!」




「なっ……」





私が昇降口を出て振り向くと、昇降口から達磨は笑顔で手を振っていた。




その笑顔が、妙に懐かしく見えた。