海とは会話していない。




一ヶ月ほどになる。






海との関わりはもう終わった。




私は唯一の宝物を握りしめ海を思い浮かべた。







「……っ!!」






零れだした涙が持っていた消しゴムに落ちる。



「海……海っ…」






私……怖いんだ。



彼氏をつくるのが。






私には無理。




もう、海は忘れなきゃ。






……忘れられる訳ないよ。




消しゴムを見ると思い出すから。







諦めろ諦めろ諦めろ諦めろ諦めろ…!





私に恋する権利なんて無いから……。