道なき恋

一度冷えた関係は

二度とは戻らないだろう。

もう!

私の中には、

妻への愛情と思いやりなど無い!

かと言って、

恨んではいないし

憎んでもいない……

ただ単に、

興味が無いだけである。

そんな人と一緒に暮らしたとしても

お互いにつまらないだろうし、

いる意味が無いように思える。

いろいろと考えながら

横になっていた。

「行って来ます…」

と言っても誰も聞いていない。

妻はどうするのだろうか?

いつものように仕事の準備に

追われながら

離婚に向けて

妻と話し合いをして行こうと決めた。

と言っても具体的には

どうすれば良いのか良く分からない

「おはよう。

離婚届けを書いて妻に出した。

驚いていたけど…

どんな事を話して行けば良いのかな?」

璃子に相談した。

お昼休みにメールがあった。

「本当に離婚届けを突き付けたんだ。

いろいろと面倒臭いよ。

考え直してみないの?

もうダメなの?

私のせいかな?

私のせいだったら、

離婚なんてしないでね。

お願いだからね。」

璃子の離婚の原因は

旦那の浮気らしいので

自分が辛い目にあったからだろう。

自分が原因で他人が

不幸になるのが

我慢出来ないらしい。