放課後。帰ろうとしたら、櫻井先生に呼ばれた。

「黒澤美穂さん!ちょっと来て!」

いつも寝てるくせに、めっちゃデカイ声。

「はーい!今行きます!」

先生に呼ばれて相談室に入った。



2人だけの空間。先生は何も話さない。

「あの…」「あのね!」

ほぼ同時に話しだした。

「ぁ…先生どうぞ?」

「うん。美穂ちゃんさ、1時間目の時、本読んでたでしょ?」

「はい。」

「その本見して!」

「は、はぃ…どうぞ」

カバンから本を出し、先生に渡した。
先生は、ありがと!そう言って熱心に本を読み始めた。

なんだ。そんな事かぁ。こんな2人きりにならなくてもいいでしょ…なんで呼び出したんだ…

「他の本も持ってない?」

「持ってない」

「そっかぁ。じゃあ、僕の願い事叶えて?」

「えぇ?なんでですか?」

「お願い!」

可愛い…ので

「はい!分かりました…」

「ありがと!じゃあ…」

「じゃあ?」












「僕の彼女になって?」