だから何よ、なんて言えない。




「正直言って…目障りなの。」



怖くはないけど、何かされそうだ。



「今日手紙渡したでしょ?あの時真昼ちゃんのこと見てたけどさ。なんか裕太くんとは友達っぽいし?わたしが告白しても、何も思わないでしょ?」



何も思わない訳───



「……ない」



「…は?」



真昼は顔を上げた。



もう、うんざりだ。




「何も思わない訳、ない。」



「っ……何よ、あんな態度とっといて───」



不意に、ユカの腕が、振り上げれた。



それはスローモーションのように、真昼の顔に迫ってくる。




───あ、ぶたれる……



真昼が反射でそのつもり手を掴もうとしたとき。





「真昼?」




廊下から、声がした───