「そう…なんだ。」
「うん、だからね、」
パッと顔を上げたユカは、完璧に乙女の顔をしていた。
友達以上なのかもよくわからない自分とは大違い。
そんなことを考えながら、真昼はユカを見てしまう。
「だからね、手紙…渡してほしいんだけど……」
ユカはまた、伺うように真昼を見てきた。
手紙……つまりはラブレター。
真昼は内心、眉をひそめた。
自分が預かっても渡さなければ……なんて、非道なことを考える。
それでも真昼は結局、笑顔を浮かべる。
「…うん、いいよ。いつ渡せばいいかな?」
「わ、ホント!?ありがとう!」
ユカが嬉しそうに笑った。
そして、机の中をゴソゴソと探りだす。

