一方、
「真昼、ゆうちんのこと好き?」
真昼と隼人は、隼人の提案で自転車を押して歩いていた。
真昼はたいして表情を動かさず、暗くなった空を見上げた。
「んー…そう言われると否定したくなるというのか…気になってる感じ?」
「じゃあ意識は?」
「してる。…してる、うん。」
思わず即答してしまったからか、真昼は今度はうつむいた。
「中間テスト、いけそう?」
「わたしはいけるけど……その、裕太に山はって、って言われた。」
「え、いつ?」
隼人が目を見開く。
「今日の朝。意識しないようにしたら、結構普通の会話になったんだけど。」
そしてまた、空を見上げる。