毎朝のスキンシップを交わしながら、3人は校舎に入った。 「ゆうちん4組だっけ?」 階段を上りながら、隼人が訊いた。 「ん、そう。お前らは3組?」 「そうそう。体育は一緒だね。」 隼人がそう言ったとき、恵が小さく「あっ」と言った。 配られたクラス分けの紙を見ながらである。 「どうした?」 「んー…転校生が来るみたいだ。」 裕太と隼人は顔を見合わせた。 それはつまり…… 「ボーカルに誘う、ってことか。」 裕太がニヤリと笑った。 恵も同じような表情だ。