「で、1週間後が最終審査ですが。」
隼人が恵を見た。
「んー…曲目をどうするか、ってことだよなぁ…」
恵は眉間にシワを寄せる。
「最終ってさ、模擬ライブでやっていいんでしょ?なら、みんな知っててノれる曲にすればいいんじゃない?」
「真昼の提案が有利かもね。で、練習期間が1週間しかないわけだから、今までやってきた中から選ばなくちゃならない。裕太、リスト持ってる?」
恵の言葉により、裕太に視線が集まってきた。
当の裕太はニヤリと笑いながら、ホチキス留めされた紙を出した。
そこには今まで練習した曲名と、簡単なコメントが書かれていた。
「わぁすごーい…これ、裕太がやったの?」
真昼に純粋に問われて、裕太は苦笑いした。

