名前は奥原 愁也(ｵｸﾊﾗ ｼｭｳﾔ)、人懐っこい笑みを浮かべていた。
｢あぁ、奥原くん。通過おめでとう。｣
真昼がそう言うと、奥原は一瞬意外そうな顔をした。
｢お、ありがとー。くれわさんもおめでとう。｣
｢いえいえー。で、どうしたの？奥原くん。｣
真昼がそう訊ねると、奥原はニヤッと笑った。
｢いや、まぁ、おめでとー言いに来るついでに、くれわさん覗こうと思って。｣
｢あ、スパイならしても意味ないよ？主に３人くらいはバカだから。｣
真昼はクスリと笑った。
それにつられたかのように、奥原も笑う。
｢え、なんだよそれー。……まぁ、当の目的１つだし、そろそろ帰るわ。｣
奥原は体の向きを変えかけて、ふと、真昼を見た。
｢そうだ、最終審査、頑張ってよ。｣
ニヤリと笑う。
