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スピーカーの下で手を組む4人組というのは、いかにも怪しい団体だった。
だがそんな人の目なんか気にせず、裕太達くれわはスピーカーに耳を集中させる。
『えー、文化祭ライブの二次審査の結果を発表しまーす。』
真昼が顔を上げる。
全く緊張感のない声だったからだろうか。
いや、ないな。
裕太はすぐに首を振った。
『残ったグループは5つです、ではいきまーす。まず、413、』
う、わ、
『次に───』
呼ばれない、呼ばれない。
『続いて──……crazy world、』
裕太は顔をバッと上げた。
声にならない喜びが胸を突き上げる。
「やっったぁぁぁああぁあっ!」
真昼が女子らしからぬ大声をあげていた。
ので、裕太も便乗する。

