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「──だから、ここのχはここに代入して、」
「え、なんでそうなんの?」
「はぁ?今説明したじゃん!」
裕太の家、そして裕太の部屋には裕太と恵の声が響いていた。
だいぶ改善はされたものの、やはり軽いノリの会話はできない。
「~…だからっ、ちょっと真昼、説明してやって!」
正方形のテーブルで真っ正面に座るのは気が引けたため、真昼は恵の隣に座っていた。
指名された真昼は課題を解いている。
「え…?あぁ、うん。どこ?」
真昼は裕太の課題を覗き込む。
「えーっと…これこれ。χがどうなるって?」
裕太が指差した問題を、真昼はしばらく眺めた。

