「花菜」
「あ…りっくん」
「大丈夫か?」
「うん…」
「アイツの妹が言ったことは気にするな。お前は奏大さんとそれ以外の奴から言われたこととどっちを信じるんだ?」
「……」
「真相は本人に聞かないとわからない。けれど、奏大さんが花菜にプレゼントだと言ったんであれば、俺はそれを信じるべきなんじゃないかと思う」
「りっくん…」
「お前が信じないで、誰が信じるんだ?」
「あっ…」
「だろ?」
「りっくん、ありがとう」
花菜は律に微笑んだ。
元気になった姿を見た律は、花菜の頭を撫でた。
それからギクシャクしそうになっていた穂波とも仲直りをして、いつもの関係に戻った。

