「では、サイズの確認をお願いします」








店員に促され、奏大は繋いでいた手を離すと、小さい方の指輪を取り、花菜の右手薬指に付けた。
花菜の指に付け終わると、今度は自分の右手にも同じように付け始めた。








「ピッタリ…」

「お前の指輪だ。当たり前だろう」

「でも…」

「こちらの指輪はどうされますか?」

「このまま付けていく」

「かしこまりました。こちら、指輪のケースとなっておりますので、袋に入れさせていただきます」

「あぁ」

「ありがとうございました。またの御来店をお待ちしております」








奏大は花菜の手を取り、店を出た。
花菜には奏大の行動がよく分からず、混乱していた。