sweet memory











「心配するな。今はお前を取って喰おうだなんて気持ちはない。もしお前が嫌なら…」

「大丈夫です。男の人と一緒に寝るのって、創くんやりっくんぐらいしかないから緊張してるだけなので、別に嫌とかではないです」

「……そうか…」

「それに、私は奏大さんの婚約者ですから」









そう言うと、花菜は奏大に笑いかけた。








「あ、そう言えば、私の荷物って…」

「…学校が終わり次第、迎えにいく。雨宮家に取りに行こう。しかし、今、何も用意してなかったのは不味かったな…。着物だと窮屈だろう?」

「そんなことないですよ?着物は私の一部ですから」

「ボソっ…昔は……って…泣い…にな…」

「えっ?何か言いましたか?」

「いや。どちらにせよ、着替えは必要だな」









そう言うと、奏大は何処かへ電話をかけ始めた。