「ここが今日からお前の家になる」
「はい…」
「副社長…お疲れさまでした」
「あぁ」
「明日のお迎えは…」
「いつも通りで良い」
「かしこまりました」
「行くぞ」
「は、はい」
花菜は奏大に手を引かれ、そのままマンションへと入っていった。
すると、普通のマンションではありえない受付があり、尚且つ人が出てきたのである。
初めての光景に、花菜は驚いた。
「西條様、お帰りなさいませ。…そちらの方は?」
「婚約者の雨宮花菜だ。今日からここに住むことになったから覚えておけ」
「かしこまりました。雨宮様、コンシェルジュの佐々木と申します。お困りの際は、何なりとお申し付けください」
「よ、よろしくお願いします」
「行くぞ」
「は、はい」
エレベーターに乗り込み、部屋に向かった。
奏大の部屋はなんと最上階であり、最上階はこの部屋1つしかなく、花菜は驚いていた。

