「お帰りなさいませ」

「あぁ…」

「お荷物が届いております」

「あぁ…」








奏大は荷物を受け取ると、エレベーターに乗り込んだ。
特に会話するわけでもなく、そのまま家に着くまでお互いが黙ったままであった。







「ただいま~…」

「……花菜」








玄関に入るなり、奏大は花菜の事を抱き締めた。
いきなりの行動に、花菜は驚き、後ろを振り返った。








「奏くん、どうしたの?」

「…いや…何でもない。リビングに行こうか」

「うん」








奏大に促されるまま、花菜はリビングのソファーに座った。
花菜がソファーに座ると、その隣に奏大が腰掛けた。