「実は、日曜日にたくさん買い物したばっかりだったから、これ以上増えても使わない物が出てきちゃいそうだから少しセーブしたの」
「そうなんだ…」
「ねぇねぇ、2人とも。お買い物はこのくらいにして、ちょっとお茶して帰らない?」
「あっ、良いですね!あかねさん、賛成です」
「じゃぁ、あそこのお店に行きましょう」
「あっ…」
あかねが指差した場所は、日曜日に奏大と立ち寄ったお店であり、あの女性に絡まれた場所だった。
花菜にとってはあまり良い思い出がないお店だったが、2人に心配をかけたくなく、悟られないように表情を引き締めた。
「っ…!」
「花菜?どうかした?」
「ううん。あかねちゃん、何でもないよ」
「そう?」
お店に入ると、鋭い視線を感じた花菜。
辺りを見回してみたが、特に変わった様子もなく、気のせいだったのだろうかと思うようにした。

