「お帰り、花菜ちん。そういえば、朝奏大にメール送ったでしょ?」
「何で知ってるんですか?」
「やっぱり?奏大は何も言わなかったけど、アイツの口元が全てを物語ってた!」
「…口角が上がってました?」
「そうそう!アイツ表情分かりにくいけど、嬉しい時とか口角が上がるんだよね~。って、花菜ちん知ってたんだ」
「はい」
「そっかそっか。んでね、ニヤニヤしながら速攻で返信してたし、プライベート用の携帯だったから、これは絶対花菜ちんだと思ったんだよね」
「正解です」
「アイツに何て送ったの?」
「明日、友達と寄り道して帰っても良いか聞いただけですよ?」
「嘘だー。他にも何か送ったでしょ?」
「いえ、本当にそれだけです」
何だか納得していない淳平だったが、花菜はそれ以上答えることはなかった。
独り言を言う淳平をよそに、花菜は奏大に言われた通り、学校が終わった後のメールを作成していた。
花菜はメールを作成しながら微笑んでおり、ルームミラー越しに淳平が見ていた事には全く気付いていなかった。
それから家に帰り、花菜は一通り家事を終わらせた。
いつもならこの後夕食作りに取り掛かるのであるが、奏大の帰りが遅くなると分かってる今日は何だか作る気にならなかった。

