恋なんてしなきゃ良かった

「……だからね、ちょっと嬉しかった

のよ…あなたが私の患者さんで」

「……私もです!」

「うふふ、でもちょっと残念だわ。

美原君が沙奈ちゃんのこと好きじゃ

ないなんて…」

「…好きじゃない訳じゃないっすよ。

好きです。友達として」

私の顔は赤くなった。

友達としてでも、美原が私のことを

好きって言ってくれたことが

どうしようもないくらい嬉しかった。

「ほら、沙奈ちゃんすっごい素直」

「もぉー石川さん!」

この日は石川さんとトランプしたり

おしゃべりしたりした。