恋なんてしなきゃ良かった

石川さんは首を横に降った。

「俺は生まれつき心臓が弱いから、

お前とは付き合えない、って言われたの


でもその言葉には続きがあってね、

だから俺が20になっても生きてたら

結婚してやるって言われたの…」

「……ってことは…」

「うん、18歳で亡くなったわ……」

美原は今にも泣きそうな顔をしている。

「……そのころからね、看護師を

目指し始めたの…。彼を殺した

病気を治すために…」

「…そうだったんですか……」

私は…この人が私を担当してくれた

ことが幸せだった。