そして、そんな美原が好きな私達。

「よしっ!じゃあいよいよだねっ」

「頑張れー!!萌音!」「ありがとー」

なんのことかというと…

実は、萌音が美原に告るというのだ。

私と百合菜は反対したと思うだろう?

むしろ逆だ。親友が幸せになるのは

いいことだし、応援してる。

「じゃあ…もしも萌音が美原と付き合う

ことになっても…恨みっこなしねっ!」

「もちろんっ!ってか、百合菜でも

恨まないしぃー!」「あははっ!

沙奈でもねっ」私達の友情は永遠だよ。

「じゃ、言って来まーす」「がんば!」

「結果報告してねぇー!駅前のカラオケ

で待ってるー」「OK!」

そう言って萌音は行ってしまった。

萌音が来るまで駅前のカラオケで

待つことにしたけど、私も百合菜も

ソワソワして歌ってる場合じゃない。

ガチャ…

「ヤッホー!」「萌音!どうだった?」

「その顔は…OKもらったんだろー!」

「うん…!」「え、マジで!?」

「ゴメンゴメン!ジョーダンだよっ」

私はホッと胸を撫で下ろす。

あれ?なんでホッとしてるの??

私サイテーだ。友達が振られたのに

安心するなんて…「なんかね、美原

好きな人いるんだって!!萌音のことも

気になってたらしいけど、やっぱり

萌音じゃダメだって…さ…」

「……萌音…」「ほらっ!歌お?」

「うん…」

美原の好きな人…気になるなぁ。

それから私達は8時に家に帰った。

「おかえりー」「ただいま。お兄ちゃん

は?」「部屋にいるけど」「そうっ

期末テストの結果報告!!一番最初に

お兄ちゃんに見せるって決めてたんだぁ

結構いい感じなんだぁー」

私は凄くお兄ちゃんっ子で、お兄ちゃん

も私に優しいんだ。もうお兄ちゃんは

大学2年生。彼女も出来て当然だけど

そういう報告は聞いたことがない。

ガチャ!!

「お兄ちゃんただいまぁー!」

「おー!沙奈遅かったなー」「カラオケ

行ってたのー!あ、期末テストの

結果報告!!えぇーっと、数字89点、

国語92点、美術99点、技術86点、

社会95点、理科92点、音楽100点、

体育…64…点…です!」

「………気持ち悪っ!!なんだお前」

「ひどっ!」「音楽100点に美術99点、

社会95点だと!?あり得ない!!

俺、音楽28点に美術35点、社会12点

だからな!?」「あははははっ!!」

だって私凄い頑張ったんだもん!!

勿論、お兄ちゃんに頑張ったなって

言われたいって気持ちもあるけど、

ここまでしなきゃ美原に追いつかないの

あいつめっちゃ頭いいんだから。