恋なんてしなきゃ良かった

「でさー、あのゴリラ超プレッシャー

かけてくんの!!もう絵どころじゃ

ないよー!!うちなんか桜先生めっちゃ

厳しくて先輩達ですらビクビクしてるし

ヤバイよー」3人でハンバーグを

食べながら盛り上がる。別荘のことなど

すっかり忘れて。

ピロリン♪ピロリン♪

「あ、メールだー」「えー?誰?」

「ん?ちょっと待ってー。えぇーっと…

美原から」「え…?」「なんで沙奈が」

2人は驚きを隠せないようだった。

「あぁ、今日2人が追試頑張ってたころ

図書室で美原と終わるの待ってたんだー

そのときにメアド貰ったー」

「へ、へぇ…」「いいなぁ!!」

もうちょっと早く話せば良かったかな?

「いいなぁって2人はケータイ持ってな

…い…え?」気付くと萌音が泣いて居た


「萌音…?」「……るい…よ…」

「え、ちょ…萌音?」「ズルいよ!!

沙奈ばっかり!!私は…私は振られた

のに!!なんで…さ、沙奈だ…け…」

「萌音落ち着きなよ…」

百合菜が慰める。私はただただそこに

居るだけ。萌音の訴えを聞いている

だけだった。