「ん……」


コクン。


何かを飲み込む感触で、あたしは目覚めた。



「…………」

「…………」



「良かった。目覚めて」


目覚めて真っ先に映ったのは、整った神藤くんの顔で……。



「きゃ〜〜っふごっ」

「うわっ」


大声を上げたあたしの口は神藤くんの手に塞がれてしまった。


「〜〜〜!?」

「頼むから大声出さないでよ。ご近所さんに変に思われる」



ご……ご近所さん?


ここ、どこ?


学校じゃないの?


自分が学校の保健室のベッドで寝ていると思い込んでいたあたしは、血の気が失せた。



あたしは一体誰のベッドで寝ているの!?



頭の中がぐるぐる回る。