再会〜どうして?〜

「いや、そこは秘密。

過去の話をしたってしょうがないからね。人間だから戻ることはできないし、これからを考えた方が生産性がある。」

そんな悪い顔しながらよく言うよねホント。

でもここで私がなんか言ったってどうにもならないし、乗るしかない。

負けてるんだけど心地いいというか、イライラしないというか、
尊敬してるからかな?

叶わないことはわかってるんだけど、抜かしたいんだけど、いつまでも前にいて欲しい気もして、目標というか…

「ホント、イヤな先輩ですよね。
いつまで経っても抜かせない。
こんなにも追い抜かしたいと思って頑張ってるのに。」

「俺は逆に嫌だなそれは。
俺は結依ちゃんと近づきたいと思ってるし。」

と余裕のある笑みを浮かべて
サラッと言うイケメン。

ホント羨ましいよ。
なんでも持ってる人ってこういう人を言うんだよ絶対!

「だから、先輩としては尊敬してますよ。
レオくんはそれを変えると言うんですか?」

「うん。今度こそはね。
俺も成長したからね。」

「私だって成長しましたよ?」
と少しドヤ顔で言う私に対し、最強の先輩は

フッと笑って不敵な顔で
「じゃあどっちが勝つんだろうね?」

と言った。


まるでもう勝敗は決まってるかのように。