近所に響くであろう音量で、

涼太に怒鳴る。

そして後退りをして距離をとる。



 「僕にもう関わらないで…お願いだから……」



 「遥……」



 「…っは…、ご、ごめん…ッ」



正気に戻った僕は、素早く方向転換をし

走り出した。



 「遥ッ!!!!!!!」



まただ…、またやってしまった…。

もう……俺…どうすればいいんだよ……!!




家に帰ると、キッチンには行かず

自分の寝室へと駆け込んだ。

ランドセルと床に叩きつける。

私服からパジャマに着替え、ベッドに寝転がる。

枕に顔を埋めて『うー』と唸る。



好きなんでしょ……?

好きだよ……?

でも、この気持ちに蓋しなくちゃ……



ボーっとしていた僕の横にある携帯が

突然着信をたてて一瞬震える。

慌てて携帯を開くと『新着メール』と

書かれた画面が開かれる。



 「誰だy……嘘…」