「ほら。乗れ。」


その言葉に私は顔を上げた。
そこには1台の高級車があった。


おと...尽はその車を
顎で指し「早く乗れ」と
いうように促してきた。



私はそんな状況に危機感を覚えた。

さすがにこれはヤバい…
まさか...誘拐!?
私を売り払う気!?



「私なんか売っても
 お金にならないわよ!?
 それに、おじさんの
 相手なんかしたくないわ!」


「!?…」


道の真ん中で大声を出し
卑猥な発言をする私を
尽は驚いたように
目を見開き見ていた。


また、通行人も
何事かというように
私たちを見ていた。