葬式が行われた場所から
10分ほどで車は停車した。




「ほら、着いたぞ。」


そう言って、
尽は助手席のドアを開けた。



私は車を降り、
眩しい太陽に目を細めながら
目の前にある建物を見上げた。



そこには、
豪邸と言える大きな家が建っていた。



「ここ、どこ…?」


「あ?俺の家だ。」



確かに、表札には
『海堂』と彫られている。



この豪邸が尽の家?
金持ちか…。


私の家も豪邸と呼べるほど、
大きな家だったが
それよりも遥かに大きい。



尽っていったい何者なの…?