「──泣き止んだ?」




キスされた、って気づくまでに10秒はかかった。





ニヤッと意地悪な笑みを見せる優斗に、あたしは身体中が真っ赤だったに違いない。







「い…いきなりそういうことするの反則だよ」




なんとか抗議しようと、優斗を睨んでみる……けど。




「ちょ……真っ赤な顔で涙目の上目遣いって、俺を殺す気?」




優斗の顔はまた真っ赤に。